Quantcast
Channel: 飛行機好きの "つぶやき"
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1800

シャッターの異変

$
0
0
先月 まだ寒かった日本から 暑いマレーシアへ撮影に出かけたら、3台持参したカメラのうち一番新しくて高額なEOS-1D X の画像に異変が起きた。


クアラルンプール空港で3月10日午後に撮影したガルーダ・インドネシア航空のB737の着陸をノートリで。
イメージ 1

画面の上端が不均衡に白っぽく露出オーバーに成っているのがお判りいただけると思う。

普段は 1D X が8割以上、同時に2台以上使う時に 5D II or 1D IV に違うレンズを付けて2割程度使っている。
この時点で、原因は まだ判らず・・・しかし、あまり良い感じはしなかったので、3台のボディーで なるべく偏りが無いように心がけて撮る事にした。

個人的な感想だが、現在自分が使っている3台の評価はこんな具合だ。

 EOS-1D X > > EOS 5D II > EOS-1D IV 

現状では、1D X が AF 精度、発色、連写性能等 全てにおいて 合格点。ひとつ前のフラッグシップ機だが 1D IV は時々AFが甘く成るし、発色がXと比べると格段の差があり、発色・画質・AF精度については 1D IV < 5D II というのが自分の評価。5D II 最大の弱点は連写が極端に遅い事。

しかし、2週間余りのツアー中に主力のXが、前半で壊れてしまったら大変な事に成るので、
序盤のKULでは 1D IV をいつになく多用した。



3月15日 Langkawi  INTL   LIMA'15のリハーサルが始まり、空港外周から撮影したシンガポール空軍 Black Knights の #6。(ノートリ)
イメージ 2
背景が青空だと 画面上部の露出オーバーが非常に目立つ。

イメージ 3

このくらいの絵ならば、トリミングして しまえば 余り問題は無いが、何百枚に1枚は 露出オーバーになっている部分に切りたく無い絵が掛かる。


3月20日 LIMA'15 パブリックデー に デモを終えてラインに戻って来た中国空軍「八一飛行表演隊」を 500mmで撮ったもの。
イメージ 4

このカットは、ただでさえピトー管先端が切れてしまっているので、これ以上トリミングしたくない画像。だけど、このままではピトー管より上の左端があからさまに露出オーバーになっていて、ソフトでレタッチして誤摩化すしかない。


LIMA'15 が開幕して 日本から旧知の友人がやって来て、この症状について 数人からアドバイス、助言を頂き 原因がハッキリした。

『シャッタージャンプ』と呼ばれる シャッターユニットの不具合で、気温が高い所で出やすいとの事。
そう言われてみると 早朝に撮ったものでは、症状が少ない事も判った。


帰国後、CPSにカメラを持込みサンプル画像を見せて、症状を話したらメーカーもシャッタージャンプだと認めて修理が必要だとの事。 そんな訳で、主力が只今 入院中。 ( D L 入り)


思い起こせば 遠い過去には EOS-1V で 同様の事が起き、まだフィルムだったので Kodachrome を25本もフイにしたと怒っていた友人の例もあった。

そして、この症状に3度も被害にあったという友人から『そのまま使い続けていると いずれシャッター幕がバラけて壊れ、そうなると他の部品にも被害が及ぶので、そうなる前に早く修理した方がいいですよ』 シャッター幕がバラけるまで使ってしまうと、修理する部品が増えて 修理代金が増えるそうだ。

シャッタージャンプの症状は出なかったが、 私の初代デジ一眼 1D Mark II は3年ちょうどでシャッターがバラけて 出先で痛い目に遭っている。 

昨年9月にセンサークリーニングをした時に、1D Xシャッター回数を調べてもらった事があり、その時ので 77,326回だった。なので 半年後とはいえ せいぜい10万数千だろうと思っていた。今回調べてもらったら12万弱という事だった。 1D X についてはカタログで シャッターの耐久性能40万回を謳っているのに、1/3以下でコレではネ~

シャッターユニットも 工業製品なので、個々の品物で 微妙な個体差があり、運が悪いと こうした メーカー規格外品に当たってしまう事もあるのだろうか?

貴重な助言をくれた友人は、F-1の時代に1度。 1D II の時代に 新品から7万回で 1度目のシャッターバラけに見舞われ、修理後  7万回で 再びバラけたという苦い経験の持ち主。こうした経験は、自分の身に降り掛かった人と、 幸い自分には降り掛かっておらず、聞いた話だけ では、危機管理の認識に大きな差があると思う。件の友人、今は D4s 、D810 ユーザーに転身している(笑)

幸い今回は 出先で シャッターが壊れるという最悪の事態は回避出来たので 大きな痛手には成らなかったが、いつ どの個体で 同様の現象が起きるかは予想できないので、デジ一眼の場合はバックモニターの画像チェックで 兆候は察知できるので、海外遠征、暑い沖縄等へ出かけた際は 気に掛ける事をお勧め致します。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 1800

Trending Articles