Tactical Air Meet '88 に参加したルフトヴァッフェのRF-4Eはドイツ南部のBremgarten(ブレムガルテン)に配備されていたAKG51から スペアを含めて3機。
各ミッションで2機がペアを組んで出撃していた。離陸の為にシェルターエリアから滑走路脇のタキシーウエイに姿を現したRF-4E、後方には RAF のトーネード IDS が続く。
インテイク脇に西ドイツ国旗をあしらった黒赤黄のペイント、翼下370ガロンタンクにはスズメバチ?のシルエットが白でスプレーされている。機体の下面まで迷彩が回り込んでいるオーバーオール塗装の為か、重量感が漂う。機首周りの黒っぽい塗装の影響でカメラ窓の位置が判り難い。
タキシーウエイ脇から離陸を撮影、300mmで真横は、はみ出す 200mmでファントムならちょうど良かった距離。F型と対照的に グリーン系の濃い配色迷彩なので、光が良い時でないと奇麗に出ない。
空自のRF-4EJと似た 501風に言えば、『黒ファントム』か。
この日は、ミッション終了後にシェルターへ格納される前に 各機種ごとに駐機スポットへ案内してくれるというサービスがあった。雑誌の中でしか見た事がない、森の中に駐機してあるヨーロッパの現実を目の前に 文化の違いを体感した。
自国の本土で戦争をする気は全く無いアメリカは、基地に広大なエプロンを造り、所有機が列をなして並べてあるのが当たり前。整備の時くらいしかハンガーへ入れない。几帳面な日本人は、格納庫に毎日せっせとしまい、訓練に使う機体 + スペア機をエプロンに並べる。
東西冷戦があった頃のヨーロッパは、各機毎にシェルターがあり、1機づつ格納されるのが当たり前だった。そのシェルターも森の中に点在するなど、敵からの航空攻撃があった場合に備えた造りになっていた。
休戦中の ”半島” も そうした現実が今も続いている。